スーパーなアイツたち

農薬を撒いて害虫を駆除しても、やがてその農薬がきかなくなる、
という話を、お聞きになったことはないだろうか。

そこで、さらに強力な農薬を散布しても、効果があるのは
やはり最初だけで、そのうち、それもきかなくなる。

その仕組みについて、以前にテレビで見たことがある。

確かに、農薬によって大半の虫は死ぬのだが、
それでも全滅させられるわけではない。

その少数精鋭が、農薬の被害をくぐりぬけて、子孫を残す。

強い個体のDNAを受け継いだ子孫である。

虫の世代交代のサイクルは短いため、従前の農薬ではびくともしない
子孫たちが繁殖するのは、あっという間、というわけだ。

何度、より強力な農薬を開発しても、同じことの繰り返し、
むしろ、以前の常識では計り知れないハイパーなハエやアレ
（クロとかチャバネとかのアレ）
を生み出す結果になってしまう。

そういった連中を、スーパーハエとか、スーパーアレ と、
呼ぶそうだ。

その話を聞いて以来、殺虫剤でアレを退治するときには
特に注意を払って、確実に息の根を止めるようにしている。

その強靭なDNAを後世に残すことがあっては、断じてならない。

何故、今頃になってそういうことを書くのかというと、

アレに殺虫剤をぶっかけたことを忘れて放置してしまったところ、

翌日もまだ部屋の片隅でヒクヒク動いているところを発見したからだ。

……………

お願い～お願い～近づかない～で～
私のお鼻～が～ヒクヒクしちゃーうの～～

と、ヤツが思っていたかどうかは知らないが、

危なかった。

マジで勘弁だから。

スーパーゴキブリ とか。

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