好きなゲームは①アクション②パズル③恋愛シミュレーション。このブログでは③が大事。
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『金色のコルダ』で一番好きなのは、土浦。土浦土浦土浦。
ぶっちゃけ他のヤツはどうでもいい、いなくてもいい。
二番目は、冬海ちゃん。
清楚で可憐で健気。
内股でクラリネットを吹いている姿の可愛らしさは只事ではない。
イベントでの土浦とのやり取りを見ているとヤバイ、私が土浦だったら思わずホレる。
そこで、冬海ちゃんに捧げるミニ小説(ネタバレあるかも)
『音楽が勇気になる』
登場人物・・・日野香穂子(ヒロイン) 冬海笙子(クラリネット担当) その他コンサートメンバー
一年生でありながらコンサートメンバーに選ばれたことへのやっかみから、冬海は一部の同級生女子によく思われておらず、そのために調子を崩していた。
でも、このままではいけない。
「あ・・・あの・・・」
ある日、冬海は、意を決して、嫌がらせの中心になっている少女に話しかけた。
「何よ。何か文句でもあるかしら」
「そんな・・・文句だなんて・・・」
普段、控えめすぎるほど控えめな冬海である。
そのまま、黙ってうつむいてしまった。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ねーわけねーだろ、このタコ!」
「!!???」
香穂子が耳を疑っている間にも、冬海の啖呵は続いた。
「ヒトが大人しくしてりゃあ、随分好き勝手やってくれたなあ、おめーら。大事な楽譜隠したりとか何とか、おかげで、俺様のクラリネットも、ドとレとミの音が出ないっちゅー話よ。いい度胸じゃねえか、一人で夜道を歩けると思うなよコラァ!」
動揺しているのは、イジメの同級生も同じことである。今や冬海のことを言えないほど真っ青になって、ガタガタ震え始めた。
一方、そんなことはお構いなく、冬海はフッと息を吐いた。
「まあ、いいわ。要するに、俺様の実力がコンサートにふさわしいと認められればいいんだな?オーライオーライ。いいか?一回しか吹かねえ、耳かっぽじって聴けよ!」
そして、敢然と講堂の舞台に向かって闊歩する冬海。その中心に立つと(心なしか立ち方ががに股だった)、クラリネットを構え、吹き口を鼻の穴に当てた。
「!!!?????」
講堂中に、この上なく流麗な音色が響き渡る。冬海が鼻で吹くクラリネットから。
「この演奏は・・・冬海か?」
土浦の声。いつの間にか、冬海の音色に惹かれて、コンサートメンバーが講堂に集まってきていたのだった。
「よかった。もう、窮屈な音じゃないね」
と、火原。
「本来の演奏スタイルで、冬海さんの良さが存分に出ているね」
と、柚木がうなずいた。
本来の演奏スタイル???!!!!!
鳩が豆鉄砲を食らったような香穂子の顔を見て、月森が言った。
「何だ、日野。君は知らなかったのか。理性のタガが外れることによって初めて発動される、冬海さんの究極のリミット技、『鼻でクラリネット』だ。冬海さんなら、いつかはこの技を使ってくると思っていた」
そんなに冷静に説明すること!?
「中学時代の冬海さんが日本中のコンクールを総なめにした、伝説の大技だよ。いいね、とてもいい。何かが解き放たれた、という感じだ。久しぶりで聴いたけど、技のキレは少しも失われていない」
と、音楽通の加地も、うっとりと聞き惚れている。
「こんな演奏を聴かされたら、冬海さんの実力を認めないわけにはいかない。音楽を専攻している以上、あの子達にも分かるはずさ」
そりゃそうだろ、別の意味で。
と、香穂子が呆然としている間に、冬海の演奏は終わった。拍手喝采の嵐、スタンディングオベーション。
「冬海ちゃん!よくやったよー!えらいえらい!」
真っ先に、天羽が駆け寄った。彼女に支えられて、冬海はくずおれそうになった。
「わ・・・私・・・ただ夢中で・・・まだ、足が震えています。でも・・・私も伝えたくて・・・皆さんが私に教えてくださったように、音楽は楽しい、って・・・皆さんのおかげです。皆さんと、この、虎鉄の」
冬海はやっとのことでそう言い、ぎゅっと愛用のクラリネットを抱きしめた。
何故クラリネットが、血に飢えた名刀と同じ名前なのか。
いや、それ以前に、何故、今、こんな感動的なシーンになっているのかが分からない。
それらすべてをひっくるめて、香穂子も言うしかなかった。す・・・
「素敵な演奏だった」
と。
【完】
大筋、原作に忠実である。
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ぶっちゃけ他のヤツはどうでもいい、いなくてもいい。
二番目は、冬海ちゃん。
清楚で可憐で健気。
内股でクラリネットを吹いている姿の可愛らしさは只事ではない。
イベントでの土浦とのやり取りを見ているとヤバイ、私が土浦だったら思わずホレる。
そこで、冬海ちゃんに捧げるミニ小説(ネタバレあるかも)
『音楽が勇気になる』
登場人物・・・日野香穂子(ヒロイン) 冬海笙子(クラリネット担当) その他コンサートメンバー
一年生でありながらコンサートメンバーに選ばれたことへのやっかみから、冬海は一部の同級生女子によく思われておらず、そのために調子を崩していた。
でも、このままではいけない。
「あ・・・あの・・・」
ある日、冬海は、意を決して、嫌がらせの中心になっている少女に話しかけた。
「何よ。何か文句でもあるかしら」
「そんな・・・文句だなんて・・・」
普段、控えめすぎるほど控えめな冬海である。
そのまま、黙ってうつむいてしまった。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ねーわけねーだろ、このタコ!」
「!!???」
香穂子が耳を疑っている間にも、冬海の啖呵は続いた。
「ヒトが大人しくしてりゃあ、随分好き勝手やってくれたなあ、おめーら。大事な楽譜隠したりとか何とか、おかげで、俺様のクラリネットも、ドとレとミの音が出ないっちゅー話よ。いい度胸じゃねえか、一人で夜道を歩けると思うなよコラァ!」
動揺しているのは、イジメの同級生も同じことである。今や冬海のことを言えないほど真っ青になって、ガタガタ震え始めた。
一方、そんなことはお構いなく、冬海はフッと息を吐いた。
「まあ、いいわ。要するに、俺様の実力がコンサートにふさわしいと認められればいいんだな?オーライオーライ。いいか?一回しか吹かねえ、耳かっぽじって聴けよ!」
そして、敢然と講堂の舞台に向かって闊歩する冬海。その中心に立つと(心なしか立ち方ががに股だった)、クラリネットを構え、吹き口を鼻の穴に当てた。
「!!!?????」
講堂中に、この上なく流麗な音色が響き渡る。冬海が鼻で吹くクラリネットから。
「この演奏は・・・冬海か?」
土浦の声。いつの間にか、冬海の音色に惹かれて、コンサートメンバーが講堂に集まってきていたのだった。
「よかった。もう、窮屈な音じゃないね」
と、火原。
「本来の演奏スタイルで、冬海さんの良さが存分に出ているね」
と、柚木がうなずいた。
本来の演奏スタイル???!!!!!
鳩が豆鉄砲を食らったような香穂子の顔を見て、月森が言った。
「何だ、日野。君は知らなかったのか。理性のタガが外れることによって初めて発動される、冬海さんの究極のリミット技、『鼻でクラリネット』だ。冬海さんなら、いつかはこの技を使ってくると思っていた」
そんなに冷静に説明すること!?
「中学時代の冬海さんが日本中のコンクールを総なめにした、伝説の大技だよ。いいね、とてもいい。何かが解き放たれた、という感じだ。久しぶりで聴いたけど、技のキレは少しも失われていない」
と、音楽通の加地も、うっとりと聞き惚れている。
「こんな演奏を聴かされたら、冬海さんの実力を認めないわけにはいかない。音楽を専攻している以上、あの子達にも分かるはずさ」
そりゃそうだろ、別の意味で。
と、香穂子が呆然としている間に、冬海の演奏は終わった。拍手喝采の嵐、スタンディングオベーション。
「冬海ちゃん!よくやったよー!えらいえらい!」
真っ先に、天羽が駆け寄った。彼女に支えられて、冬海はくずおれそうになった。
「わ・・・私・・・ただ夢中で・・・まだ、足が震えています。でも・・・私も伝えたくて・・・皆さんが私に教えてくださったように、音楽は楽しい、って・・・皆さんのおかげです。皆さんと、この、虎鉄の」
冬海はやっとのことでそう言い、ぎゅっと愛用のクラリネットを抱きしめた。
何故クラリネットが、血に飢えた名刀と同じ名前なのか。
いや、それ以前に、何故、今、こんな感動的なシーンになっているのかが分からない。
それらすべてをひっくるめて、香穂子も言うしかなかった。す・・・
「素敵な演奏だった」
と。
【完】
大筋、原作に忠実である。
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