今、私の双肩にかかっているもの

勘違いは、基本的にカッコ悪く恥ずかしいことであるが、時にはそれがプラスの結果をもたらすことがある。
とすれば、実生活において、必要なことであろうと思う。例えば、

恋愛は、お互いに多少の勘違いがなければ成り立たないであろうし、

私の場合であれば、

自分が日本の未来を背負って立っている

という、壮大な勘違いがあったからこそ、大学まで行けた、とも言える。
実際問題、日本の未来どころか、自分の未来さえも背負いかねているのであるが、それでも学歴は役に立っている。私に関しては。

そして、今。

週１で、テニススクールに通っている。
遅刻常習犯である、というか、ほぼ遅刻しかしたことがない。

が。

先日、いつものように遅れて現れた私は、いつになくクラスの人々の注目を一身に浴びている自分に、少しビビった。

鼻毛が出ているのだろうか。
（この距離では分からないし、第一、注目するほどのことではない）

それとも、シャツが後ろ前！？
（中学の体育の時間で、トレパンを後ろ前にはいてしまったときに浴びた視線の痛さが、ちょうどこれぐらいだった！）

答えは、

私がその日現れた、クラスの４人目の戦士だった

ということであった。

それは、私が現れたことによって、初めてその日の試合が成り立ったことを意味する。
（初級者は、まずシングルスの試合はしない）

一時期は１０人以上いたクラスなのだが、休会等により、現在メンバーが私を入れて４人しかいない。

と、いうことに気づいたその日以来、私の遅刻は控えめに１０分以内におさまるようになっている。

その日、試合ができるかどうかが、私の双肩にかかっている

という自覚が芽生えたからである。

・・・いろいろな意味で、そこに勘違いがあることは、言うまでもない。
しかし、これも、必要な勘違いであろう。

ある意味において。

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