ラブロマンスに萌える

昔、『ドラゴンボール』が大ヒットしたとき、子供が「孫悟空＝ドラゴンボールの主人公」と認識し、本家の西遊記が忘れられることを危惧する記事を読んだことがある。

が、私は、『失楽園』が、男女が病的にイチャついた挙句地獄に落ちる物語だと認識されることの方が屈辱だ。ましてや、失楽園という語が不倫と同義に用いられることをや。

孫悟空は、香取慎吾のおかげで、復権しつつあるように思うし。
・・・香取慎吾は、どう見ても、雲に乗るには身が重そうだが（笑）。

と、いうわけで、前回の話の続きである。

歌にしても小説にしても、ベタな恋愛物に懐疑的になる傾向があって、どうも感情移入することができない。
古典は大丈夫なのだが。

では、何が好きかというと、チャンバラとかチャンバラとか冒険とか動物とか。
ファンタジーも嫌いではない、ただ、いわゆるライトノベルが苦手で、読めない。固くて重い本の方が好きだ、いや、ハードカバーがいいというわけではなく。ファンタジーなら、ミルトンの『失楽園』とか。ダンテの『神曲』も、当時文語で難しかったが、感銘を受けた。

『シートン動物記』とか『ファーブル昆虫記』とか大好き。写実的な分、ファーブルの方がやや好き。『ソロモンの指環』（コンラート・ローレンツ著）もよい。

・・・と、いうことからすると、

思うに、「愛」そのものを嫌悪したり懐疑したりしているわけではなさそうだ。なぜなら、シートンもファーブルもローレンツも、愛にあふれているからだ。シートンといえば、狼王ロボが最も有名だろうが、あれは、狼（ロボ）と狼（ブランカ）のロマンスにあふれているし、ファーブル昆虫記は、昆虫と人間の愛にあふれている、ただ、残念なことに、昆虫対人間は、どうも人間の片思いっぽいので、忍耐を強いられるのは、常に人間の方だというだけのことだ。笑～。

しかし、ロマンスという点では、『ソロモンの指環』が白眉である。
鳥と人間の間で繰り広げられる、見事な恋愛劇。
求愛する小鳥（♂）が、ローレンツ（♂）を、自分の部屋に招待するくだりに、ッキューンとなる。
この場合、自分の部屋とは、ローレンツの上着のポケットを指す。・・・つまり、小鳥は、ローレンツに、ローレンツの着ている上着のポケットに入れ、と言っていることになる。

・・・ッキューンッ。

萌え～～。

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